長野市中央通西側建物02
2つ目の建物ということで、前回描いた建物の北隣に位置する建物のスケッチ。
1階にSHOE MARTが入っている建物。
僕が学生の頃、約6〜7年前からSHOE MARTのロゴが書かれたロールスクリーンが備えられているのだが、店舗としては一度も使用されていない気がする。
広告としてしか1階が利用されていないという寂しさがある。
ともかく、前回同様気になった点を列挙していく。
今回の目玉は最後の「トマソン」という概念。
■3連引き違い窓
建物の形態だけから察するに割と古い建物だと予想ができる。
最近よく立てられる建物で2階窓のように引き違い窓を3連で付けている建物をあまり見ないというだけの直感だけだが。
■仕上げ
外壁部分は改修が加えられているように見受けられる。
1階は特に窯業系サイディングやセメント系タイルが使用されている。
よく住宅メーカーの建物に使用される素材。
安価で汚れにくくメンテナンスが少なくて済む、さらに施工も短期間で可能という特徴がある。
しかし、僕はどうしてもレンガやタイルを模した窯業系サイディングやセメント系タイルが好きになれない。
違う素材なのに、なぜレンガやタイルを模さないといけないのかがわからないということと、どうしてもチープに見えてしまう。
価格が安いというのでその通りなのだけど、見栄えまでチープに見える。
■プロポーション
頭でっかちな通り側の立面。
3階まであるのか、屋上まであるのか外部からでは読み取れない。
3階まである場合は倉庫等に利用されているように思われる。
店舗をもった建物、つまり中央通りの建物では珍しくない形態といえる。
■トマソン
赤瀬川原源平氏が「無用の長物」をトマソンと名付け、役に立たない物や作った意図がわからない物に名付け様々な事例を挙げている。
一度検索してみてほしい。
街を歩いている際により楽しめると思う。
例えば、どこにも通じない空にむかって伸びているような階段や、先に床がないドア等を挙げている。
今回の建物でトマソンを発見した。
(これを芸術と呼べるかどうかは抜きにし、この言葉を使用している。)
屋根以外照らせない、照明たちだ。
屋根の上に5つ照明が付されているが、どこを照らしたいのが全くわからない。
道を照らすのか、SHOE MART入る以前の店舗の看板を照らしていたのを残置したのか。
こういったものを見つけた時は是非、心の中でツッコミをいれてみてほしい。
街を歩く楽しみが増えると思う。